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皆川猿時さんは「東京乾電池」「大人計画」を経て俳優に
皆川猿時(みながわ さるとき)さんの学歴と出身校についてご案内します。
皆川猿時さんといえばクドカンさんドラマの常連というイメージがあります。
その通りなのですが、若い頃は細身でカッコよさにこだわった時期もあった模様。
福島県いわき市の出身で、地元の公立中学から地元の名門進学校とされる磐城高校に入学。
福島県立磐城高等学校 ⇒ 進学せず
当時、男子校だった磐城高校にて皆川さんは、ベスケットボールに打ち込み、あまり勉強はしなかったようです。進学より役者になりたいという意思を貫いて上京。
様々なオーディションを受ける中、東京乾電池の研究生となりましたが芽が出ずに退所。
その後、一時は借金を背負ってバイトに明け暮れ、一方で大人計画のオーディションに惹かれて応募し、入団しました。
やがて演劇で少しずつ活躍するようになり、宮藤官九郎さんが「グループ魂」を作って皆川さんに「港カヲル」というキャラクターを与えた頃から、気持ちも楽になり体も太くなり・・
現在の皆川さんにつながる道が開けてきたと言えます。
(略歴中の演劇の出演歴はかなり略しています)
皆川猿時(みながわ さるとき・本名・皆川利美 としみ)
生まれ: 1971年2月1日
出身:いわき市
1977年:(推定)いわき市で小学校入学、6歳
1983年:(推定)小名浜第一中学校入学、12歳
1986年:(推定)磐城高校入学、15歳
1989年:(推定)高校卒業、上京し、東京乾電池の研究生となる、18歳
1994年:舞台「愛の罰」「自慢☆自慢」
1995年:大人計画に入団、「カウントダウン」『同居人カップルの殺人推理旅行2赤い花の証言』編集部員、24歳
2000年:『池袋ウエストゲートパーク 第1話 イチゴの回』ぼったくりに遭うサラリーマン
2003年:連続テレビ小説『こころ』星川護、32歳
2008年:『土曜時代劇・オトコマエ!』広沢与兵衛、37歳
2010年:『ヤンキー君とメガネちゃん』堺先生
2013年:連続テレビ小説『あまちゃん』磯野心平
2014年:『土竜の唄 潜入捜査官REIJI』福澄独歩、43歳
2015年:『ちゃんぽん食べたか 』野沢寛 、44歳
2017年:『下剋上受験』竹井
2019年:大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺』松沢一鶴 、『あなたの番です』水城洋司 、48歳
2020年:『弱虫ペダル』 寒咲幸司
2022年:『アトムの童』小山田賢雄 、51歳
2023年:連続テレビ小説『らんまん』岩崎弥之助
2024年:『厨房のありす』三ツ沢定一郎 、『街並み照らすヤツら』
2025年:『東京サラダボウル』飯山修、『新東京水上警察』高橋宗司 、54歳
その他、出演など多数
*略歴は当サイト独自のまとめであり、公式発表ではありません。略歴中の年齢は、およそ誕生日を迎えた時点での「◯歳」を示しています。
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皆川猿時さんの出身高校は磐城(いわき)高校
皆川猿時さんは福島県の名門校とされる磐城高校を卒業したことが知られています。
福島県立の磐城高校は名前の通りの公立高校ですが、共学となったのは(1955年以降では)2001年のことで、ながいこと男子校でした。
旧制中学時代は、磐城中学校でもありました。
2007年に創立以来初めて女子の新入生が男子生徒数を上回ったということで、男子校だった時代と昨今では多少、雰囲気がことなるかもしれません。
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福島県の高校ランキングというと、データにもよりますが概して以下の3校がトップ3に挙げられます。
安積高校 (郡山市)
福島高校 (福島市)
磐城高校 (いわき市)
こちらの3校とも現在は共学となっており、いずれもかつては男子校でした。

偏差値等で福島県ではこの順番がついていることが多いのですが、概して3校とも同じようなレベルであり、いわき市ではかつて男子は磐城高校に入ることがステータスとも言えました。
ちなみに福島県いわき市の高校は公立・私立合わせて20校あります。
出身高校:福島県立磐城高等学校
所在地:福島県いわき市平高月7
創立:1896年
福島県のいわき市は海に面してもいますが、おもな市街地は内陸にも広がり、磐城高校は「高月」というところ建ちます。
【磐城高校の大学合格実績】は「みんなの高校情報」から一部を抜粋すると、2024年の例で以下となります。
国公立大学
福島県立医科大学 17名
東北大学 14名
茨城大学 22名
新潟大学 12名
千葉大学 9名 など多数
私立大学
東洋大学 36名
明治大学 22名
立教大学 18名
芝浦工業大学 18名
早稲田大学 10名 など多数
進学先の大学という前に、同校は明らかな進学校であり皆川さんの卒業時が1989年で40年くらい前とはいえ、進学しなかった生徒は珍しかったと推測されます。
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皆川猿時さんは、大学に進学せずに上京し、大学生だったお兄さんのところに同居してアルバイトをしたりするのですが、そもそも、きっかけは・・
高校3年生の時に、学校の図書室で『役者になるには』というタイトルの本を見つけまして。あまり内容は覚えていませんが、巻末にいろいろな劇団の住所などが掲載されていたんです。
同級生たちが大学に進学する中、「やっぱり役者になりたい!」と思い、高校卒業後すぐに上京しました。大学に通う兄や友人の部屋を転々としながら、本の巻末に載っていた劇団のオーディションをいくつか受けました。
(https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB1663M0W3A011C2000000/ より)
しかし、そもそもなぜ役者になりたいかというと、
皆川さんが中学生の時、女性アイドルグループの「おニャン子クラブ」が大ブームでした。
そこで皆川さんは・・
会員番号29番の渡辺美奈代ちゃんの大ファンだったんです
美奈代ちゃんと俳優の渡辺徹さんが共演したテレビドラマ『探偵桃語』が大好きで、「自分も俳優になれば、美奈代ちゃんと共演できるかもしれない!」と、ふと思ったんです(笑)。
(同上)
ということで、当時の高校生としてかなり独自路線だったかもしれません。

ちなみに「美奈代ちゃんと共演」はその後、実現したそうですから凄い。
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高校時代の皆川さんはバスケットボール部に所属し、かなり部活に熱心だったようです。また、若いときの猿時さんはスリムで、顔にパックもした等々の逸話があります。
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(2025年 「厨房のありす」にて)
皆川猿時さんの出身地・いわき市と出身小学校(不明)、出身中学校(小名浜第一中)
ここで子どものころにさかのぼります。
皆川猿時さんはいわき市の出身。
いわき市は磐城高校の地図にも見えるように、海にも接するけれど多くの市街地が内陸に広がっています。
ところで福島県の県庁所在地は福島市ですが、人口は福島市が一番多いわけではありません。
微妙な差ながら最も人口が多いのは、いわき市になっています。
いわき市: 約33万3000人
郡山市: 約32万8000人
福島市: 約28万3000人
会津若松市: 約11万7000人 (「ホームメイト」福島県の市町村別 人口一覧より抜粋)
新幹線駅があり商業的に栄えているのが郡山(こおりやま)市で、県庁所在地で福島大学があるのが福島市。
一方でいわき市は、「海通り」の主要都市となります。
郡山市出身の俳優が西田敏行さん、池津翔子さん。
いわき市出身の若手女優に富田望生さんと、武田玲奈さん(平商業高校出身)がいます。
武田玲奈さんと皆川猿時さんは、2025年の『東京サラダボウル』で共演しました。
東京サラダボウルは武田玲奈ちゃんの出番が多ければなにも言うことないです pic.twitter.com/02cdp4d2Wi
— テク憧 (@techdou) January 14, 2025
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皆川さんの出身小学校、中学校については直接的なデータは確認できません。
しかし「思い出こみゅ」によると中学校についてはいわき市立小名浜(おなはま)第一中学校とされています。
同校は、戦後に小名浜町立小学校として開校しました。
出身中学校:いわき市立小名浜第一中学校
所在地:福島県いわき市小名浜岡小名山田作9−1
同校は市内でも海に近い一帯となり、海沿いではいわきマリンタワーやアクアマリンふくしまなどが観光地となっています。
小学校は具体的に分かりませんが、こちらの小名浜第一中学校とピッタリ隣接しているのが、いわき市立小名浜西小学校で、他にも、小名浜第一小学校、小名浜第二小学校、小名浜東小学校などが見えます。
よって、皆川さんが子どものころに転居などなく、この地域に住んでいたとしたらこれらの小学校が出身校かもしれません。
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少なくとも中学生時代に、皆川利美さんは「おニャン子クラブ」にハマっていました。
おニャン子クラブの活動期間は1985年から1987年のことで、ちょうど皆川さんが中学から高校にかけての時期になります。
「おニャン子クラブ」は、いまで言うAKB48、乃木坂46などのグループアイドル・・の先駆け的な存在だったと言えそうです。
皆川猿時が故郷の福島県を出て役者を目指したのは、おニャン子クラブの渡辺美奈代に会いたかったからというのは有名な話。東京乾電池の研究生になったが、劇団員に残れず苦労していたころ、大人計画の舞台に衝撃を受けて入団を決意する。
(https://eiga.com/extra/butai/41/2/ より)
子どもの頃の皆川さんは、各種の番組出演時のコメントなどから、多様な逸話が知られています。
勉強面でいうと特に熱心だったかは不明ながら、中3の時に毎日10時間くらい勉強した時期があった様子。
つまりずっと優等生だったか否かはともかく、少なくとも受験に際しては集中して頑張って名門校に進学したということでしょう。
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なお、いわき市の公式サイトによると皆川さんは、『いわき応援大使』の一人として、委嘱され活躍しています。
メヒカリの唐揚げがあればビール何杯でもいけちゃう俳優、皆川猿時です。私、実家を離れて早33年、満を持しての「いわき応援大使」就任でございます(笑)。やっと両思いになれました。うれしッス。ファン代表として楽しく応援させていただきます。というわけで、いわき大好き!皆川猿時!!よろしくお願いします。
(公式サイトより)
ちなみにいわき市には、かつて『フラガール』として映画化された舞台のかつての「常磐ハワイアンセンター」、現在の名前「スパリゾートハワイアンズ」があります。
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(2024年 『言えない秘密』 にて)
皆川猿時さんの出身大学はなし、「グループ魂」の「港カヲル」が転機に
このようにして皆川さんは大学等に進学せずに上京しました。
上記のように「劇団のオーディション」をいくつか受け、その一つが劇団東京乾電池でした。
東京乾電池は1976年に柄本明さん、ベンガルさんらによって設立。
阿佐ヶ谷姉妹のお二人も、初期に所属していました。
皆川さんが所属した1989年ころは、岩松了さんの「お父さんシリーズ」などが上演された時期。
研究生の集大成である卒業公演の稽古で、演出家の岩松了さんに失礼な態度を取り、スリッパで引っぱたかれ、それからは「田舎に帰れ!」と言われ続けました(笑)。結局、東京乾電池には残れませんでした。
(https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB1663M0W3A011C2000000/ より)
その後、残れなかった仲間と自前で公演をして借金を作ったり・・
「22歳の時なんか、バイトしてた記憶しかないです。新宿の串焼き屋さん「串タロー」で週6日、一日12時間ぐらい働いてましたね。」
その後、大人計画のオーディションのチラシを見つけて迷いもなく受け、入団。それが24歳のときでした。
大人計画は、後に「あまちゃん」でも共演することになる松尾スズキが主宰、宮藤官九郎が演出・脚本を手掛ける人気劇団。今や看板役者だ。
「稽古場で松尾さんを見たとき、後光がさして見えた。宮藤さんには、迷惑をかけました。宮藤さんの結婚式の二次会で大暴れし・・中略・・松尾さんも『こいつ面白いかも』と思ってくれたんじゃないかな。ぜいたくな環境で鍛えられたのは、ラッキーでした」(「zakzak」2015年 【皆川猿時】東京乾電池入りも苦境続き 宮藤官九郎の結婚式二次会では大暴れ より)
この取材の続きで奥さまの田村たがめさんのことを聞かれ・・
「出逢いですか? なんかもう、かわいいなと思って。芝居の話は、すごくしてましたね。舞台の感想や、お互いの演技にダメ出しをしてケンカになったり。だから最近は、褒め合うようになりましたよ」
というこれは2015年のコメントです。この時点で「一男一女」さんがいることが分かっています。
田村たがめ pic.twitter.com/6cBbbZyb6B
— しぃ (@SJgM6NiJ1XJb9eN) March 9, 2023
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略歴をもう一度確認すると、1994年ころにに「大人計画」に入団し、劇団の演劇にも出演するようになりました。
順風満帆とは言えず、松尾スズキさんに「何でお前のこと取ったかな」と言われたこともあったとかーー。
そんな皆川さんにとって転機が宮藤官九郎さんが「グループ魂」を作り、そのMC「港カヲル」というキャラクターを猿時さんに与えたことーーー。
それもすごくダンディな人っていう設定だったんです、港カヲルは。それがちょっと下品なことを言う。それがね、しょっぱなから、ものすごく受けたんです。自分の手柄じゃなくて、宮藤さんが書いてくれたキャラクターやセリフが面白いんだなってことはわかってたんですけど。こんなにダイレクトに笑ってもらえるのは初めてだったんで。
(https://eiga.com/extra/butai/41/2/)
ということで、痩せていた皆川さんはその頃から宮藤さんに「太れ、太れ」と言われて太り、
吹っ切れたらもうカッコつけることもなく、
ダンディな設定など飛んでしまい、面白さが倍増していった様子・・
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演劇は続いていましたが、一般視聴者には2013年の『あまちゃん』の先生役が、大きなインパクトを残しました。
皆川さんというろクドカンさんドラマに出る人・・といった大雑把な印象は、多くの視聴者が持っていますが、まさにその通りであり、かつ現在はじつに幅広い活躍となっています。
らんまんに皆川猿時さんが登場!
あまちゃんの磯野先生役から10年が経ち、すっかり落ち着きましたね🫢#朝ドラらんまん#皆川猿時 pic.twitter.com/7ue1xWrLO3
— プルーン (@goemon345) August 22, 2023
連続テレビ小説でいうと、2023年の『らんまん』で岩崎弥之助を演じたのが3作目。
大河ドラマでは『いだてん〜東京オリムピック噺』に出演。
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(「あなたの番です」にて)
2020年代の昨今では、ユーモラスな全体像を活かしつつ、警察だったり上司だったり、お店の店主だったり・・・「こういう人いる!」という納得感とともに、どこか温かいキャラクターを伝えてくれます。
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貫禄たっぷりですが、まだまだ50代半ば。色んなキャラクターが期待されます。
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以上、簡単ですが皆川猿時さんの出身校についてでした。