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湊かなえさんの出身大学と出身高校、高校教師を経て作家へ

因島出身で今は淡路島在住の湊かなえさん

湊かなえさんの学歴と出身校についてご案内します。

湊かなえさんは、広島の因島出身の小説家。「イヤミス」の分野を世に広めた作家としても知られています。高校教師などを務めた後、主婦となり少し手のあいた時に小説を書くようになり、デビュー作の『告白』が本屋大賞を受賞。一躍、著名人となりました。

地元の公立の小・中学校を経て、地元の因島(いんのしま)高校から、兵庫県の武庫川女子大学(家政学部、被服科)に進学しました。

広島県立因島高等学校 ⇒ 武庫川女子大学

『告白』が、翌年には松たか子さん主演で映画化され、書籍もベストセラーとなっています。ドラマ化された作品も多く、湊かなえさん自身も紅白歌合戦の審査員となったり、「ボクらの時代」に出演したりしました。

湊 かなえ (みなとかなえ、本名、金戸美苗かなとみなえ、旧姓、松浦美苗)

生まれ:1973年1月
出身:広島県因島市中庄町(現:尾道市)

1979年:(推定)因北小学校入学、6歳
1985年:(推定)因北中学校入学、12歳
1988年:(推定)因島高校入学、15歳
1991年:(推定)武庫川女子大学入学、18歳
1995年:(推定)大学卒業、22歳。アパレルメーカーに就職
1996年:青年海外協力隊隊員としてトンガで家庭科教師
2000年:(推定)結婚、27歳
2001年:(推定)長女出産

2004年:公募ガイドに投稿
2005年:第2回BS-i新人脚本賞に佳作入選
2007年:『聖職者』で小説推理新人賞受賞、34歳
2009年:『告白』で本屋大賞を受賞(2010年に映画化)、『贖罪』(2012年にドラマ化)、36歳


2010年:『Nのために』(2014年にドラマ化)、『夜行観覧車』(2013年にドラマ化)
2011年:『境遇』(映画化)、「ボクらの時代」出演
2012年:『高校入試』脚本→翌年書籍化、『母性』、『白ゆき姫殺人事件』(2014年に映画化)、39歳

2013年:『望郷』(2016年にドラマ化、2017年に映画化)
2015年:『リバース』(2017年にドラマ化)、『ユートピア』
2016年:『ポイズンドーター・ホーリーマザー』(2019年にドラマ化)、43歳

2018年:『ブロードキャスト』
2019年:『落日』
2020年:『カケラ』、47歳

2022年:『湊かなえのことば結び』(『母性』の映画化、主演・戸田恵梨香)
2023年:『人間標本』、50歳

その他の執筆多数

*略歴は当サイト独自のまとめであり、公式発表ではありません。略歴中の学校関係などに添えた年齢は、およそ誕生日を迎えた時点での「◯歳」を示しています。
 

湊かなえさんというペンネームは、本名の金戸美苗さんから。旧姓は松浦さんなので、高校や大学時代は松浦美苗さんでした。

直木賞も何度もノミネートしていますが、意外にもまだ受賞されていはいません(受賞の真価は素人がとやかく言えませんが・・)。人気と受賞は違うという側面でしょうか。

しかし、小説がドラマ化され、映画化され、湊さんの知名度はもはや抜群です。因島で育ち、青年海外協力隊の活動のあとからは淡路島在住となっています。

 

湊かなえさんの出身高校は、因島高校(本当は島の外に出たかった?) 

湊かなえさんは地元の因島にて、県立の因島高校に進みました。

高校時代には剣道をやっていたそうです。また、本当は因島から出て外の高校に行きたかったとか・・

以下は、湊かなえさんにインタビューした『毎日新聞』のテキストになります。

(中略)
島の高校へは片道10キロ自転車通学していました。坂があったり、海辺の強い風が当たるところもありましたが、3年間、体力的に困ることはありませんでした。

高校の時には剣道部員で、地区大会では優勝しても県大会に出ると、広島市内の学校が強くて、かないませんでしたけど」(中略)
中学から高校に進むときも私は島外の“本土”の高校に行きたかったけど、親が許してくれなかった。友達の多くの親もそうでした。お互いに、島外に出たい!という野望を語り合ったものです。

(毎日新聞 思考と文化NOWHERE56 湊かなえのページ http://mainichi.jp/sp/shikou/56/01.html から)

 

広島県立因島(いんのしま)高等学校

所在地:広島県尾道市因島重井町5574

 

広島県立因島高校は、創立時は1920年まで遡り、当初は女子実業補習学校でした。新制高校になったのは1948年のことで、いくつかの経緯の後に、現在名になったのは1968年でした。

現在、旧因島市、つまり因島の「島」に存在する高校は因島高校のみとなります。島の場合、中学を卒業するとふつうに皆が島内の高校に進学するものかーー、素朴な疑問でした。

 

 

しかし上記のように、島外に出る選択肢もあったけれど、湊かなえさんの場合は許可されずに、そのエネルギーは18歳で大学進学ののちに噴出したのではないかという話です。

 

ところで島の高校である因島高校の、卒業生には著名人が複数います。

サカイ引越センター社長の田島治子さん、俳優の村上ショージさん、女優の東ちづるさん、そしてポルノグラフィティのお二人、岡野昭仁さんと新藤晴一さん。二人は湊さんの2学年下とみられます。

 

 
 
 
 
 
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因島出身、因島高校出身ということはポルノグラフィティのファンの間ではあまりに有名らしいです。

 

湊かなえさんの出身地因島(いんのしま)と出身小学校、出身中学校

ここで時間を遡ります。湊さんは、地元の因島(いんのしま)の小学校、中学校を卒業したことが分かっています。

 

まずは因島とは?

大洋に浮かぶ孤島ではありません。ご存知の方には当たり前ながら・・・。
およそ広島県の尾道市と、愛媛県の今治市を結ぶようにして、大きな島が並んでおり、広島側から向島の次が因島。

・・と言う前に一言でいうなら「しまなみ海道」です。海道の貫く島の一つで、しまなみ海道は全長およそ60キロ。
サイクリングもできるそうで、開通したのは1999年5月のことでした。

なんと美しいのでしょう。

 
 
 
 
 
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これは行きたいです。

個人的にはかなり前に、向島までは慌ただしく行ったことがあります。しかし眺望を楽しむには、ちょっと上のほう(高速道など)からが良いのではないでしょうか。ーーということで観光の話になるので、戻ります。

 

◯出身の小学校、中学校

湊かなえさんの出身校は、因島市立因北小学校因島市立因北中学校です。

因島の島内にある中学校は現在、因北中学校と重井中学校、因島南中学校となります。

 

因北中学校

所在地: 広島県尾道市因島中庄町4405−1

因北小学校もこの因島小学校のすぐ近くにあり、いずれにしても、湊かなえさん(当時は松浦さん)は、このような環境で育ったということでしょう。

***

 

ところで経歴が、いきなり小説家になったかのように見えないこともないのですが、子どもの頃に家にはたくさんの書籍があり、読みふけって育ったそうです。

因島といえば、柑橘類の特に八朔(はっさく)の産地としても知られます。実家は柑橘類の農家ということで、ゆえに(手を離せない?)高校まで、家族旅行には出かけなかったと、何かのインタビュー記事にありました。

余談ながら湊さんは、エッセイも著しており『山猫珈琲』も面白く読みました。『山猫珈琲』のタイトルは好きなものをそのまま並べたそうです。

湊かなえさんの出身大学は武庫川女子大学 

かなえさんは、高校卒業後は兵庫県の西宮市内にある武庫川女子大学に進学しました。

家政学部・被服科」ですが、武庫川女子大学では1994年の4月に「家政学部」が「生活環境学部」に改組されており、現在は被服科はありません。ちょうど、湊さんが在学中の途中で改組されたことになります。

 

卒業後に海外青年協力隊の活動を経て、家庭科の教師になっていますので、大学時代、もちろん教職を取っていたことでしょう。

また、作家になり小説を書くようになった経緯を、湊さんの色んなインタビューで聞くと、大学に進んだ時点では、小説家になろうとは思っていなかったようです。

そのため、家政学部出身の小説家というやや異色な経歴となっています。

 

武庫川女子大学は当初は武庫川高等女学校で、武庫川学院女子大学を経て、1958年に現在名となりました。学生数が8000名余と女子大としても、大きな大学となっています。

 

武庫川女子大学

所在地:〒663-8558 兵庫県西宮市池開町6−46

現在は学部も10学部となり、女子大で建築学部があるという意味でもユニーク。

なぜ武庫川女子大学を選んだかというと上記のインタビューと同じところでこう述べています。

 

「私の場合、大学進学そのものはOKでしたが、関西の大学までなら出してもいい、東京みたいな恐ろしいところはダメだと(同上)

ということで、関西の大学までなら、の範囲に合致したということでしょう。

 

大学時代の湊さんは、入学後に神戸大学のサイクリングの同好会に誘われてサイクリングを始めました。4年間、自転車旅行で日本のあちこちに行ったそうで、夏休みに北海道で3週間の自転車一人旅も決行しました。

さらに、山の魅力にもはまっていきました。かなりハイレベルな登山の愛好家としても知られ、関連番組への出演などもあります。短編集『山女日記』にても山の魅力を語ります。

 

 
 
 
 
 
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「イヤミス」とは、その作家とは? 

湊かなえさんの作品は、 読んだあとに嫌な気分になるミステリーということで「イヤミス」と言われます。

そして、映画化され、ドラマ化されるということは、多くの映画関係者ドラマ関係者が、これはヒットすると見込んだということ。

そんな作品を生み出す作者とは、どんな人なのでしょう!? と、誰でも考えるのですが・・

以下は2016年に、大阪で行われたトークショーの中でのコメントです。

読んだ後に嫌な気分になるミステリー「嫌ミスの女王」と呼ばれることには、

「デビュー作の『告白』を書いた時には、『復讐の話だけど、すっきりしました』との声も半分くらいいただきましたけど、

『女王』とまで言われると、それも言いにくくなったのでは」と笑顔で語った。


自分で言うのもなんですが、普通の人より、腹黒いとか残酷なわけでないので、書くときは、自分の中から綺麗なものを取り出し、小さな黒い塊を膨らませる感じですね


(デイリー新潮2016.03.27、湊かなえ氏素顔は「関西のおばちゃん」 より)

 

正直、プロの作家でなければ、分かったような分からないような(笑)・・ですが、素人から見ると想像の範囲を超えているのは当然でしょう。

「小さな黒い塊を膨らませる」作業など、あまりに難業に思えました。

初期の作品が暗かったため、子どもがいることは明かしていなかったが、中学生になったため昨年に公表。

「これで母親の立場として、一番言いたいことも書ける」と思ったそうだが、(後略)

(同上)

 

ここにもありますが、娘さんがおられることは当初、公開していなかったけれど、後に公開し、2016年の5月には、「第9回ベストマザー賞」を授賞しました。


同じ2016年には、第29回山本周五郎賞も受賞しているのですが、受賞が決まる前のインタビューで次のように答えているのが印象的でした。失礼な言い方で恐縮ながら、ああ普通に、というより明らかに「母親」なんだなと思ったコメントです。

 

「文学賞も、もらえるのはとてもありがたいことですが、もし運の数が決まっているとしたら自分に使わずに子どもに使いたい。

私はこれ以上、いいことなくていいです」

と自分よりも子どもの幸せを願い気持ちを披歴した。

(デイリー新潮2016.05.06、湊かなえ氏 小説家デビュー娘のおかげ より)

 

ということで、リスペクトを込めて湊さんの作品はわりと読ませていただいていますが、凄いとしか言いようのない迫力と、一種の「嫌」な感情が刺激されることの魔力とに圧倒されます。

 

『Nのために』主演は榮倉奈々さん、榮倉さんと結婚した賀来賢人さんも共演。

『告白』の主演は松たか子さん、『リバース』のヒロインが戸田恵梨香さん、『白ゆき姫殺人事件』の主演が井上真央さん、カメラマンの綾野剛さん

 

 

『夜行観覧車』の主演は鈴木京香さん。そういえば、その鈴木さんの娘として当時は期待される新人に見えたのが杉咲花さんでした。

『高校入試』では、「県立橘第一高等学校」が舞台。もちろんフィクションです。この作品を執筆するにあたり、岩手県や福島県の進学校を取材したという説がありました(御本人の談ではありません)。

真偽のほどはともかくとして、ある種の地方の社会で、名門とされる「高校」が占めている特殊な事情は、「あるある・・」。良し悪しはともかくとして、こんな話はあると、個人的に、かなりうなずきました。

 

なぜ小説を書きたいかという原動力となるのが、私の場合、知りたいということなんです。

山に登らない人が登る人に対して『なぜ登りたいのか』知りたい。

山に登る人が崖を登る人に『なぜ崖を登るのか』知りたい。

(毎日新聞 思考と文化NOWHERE56 湊かなえのページ http://mainichi.jp/sp/shikou/56/01.html から)

 

高校入試 湊かなえ (アマゾンへのリンクになります)

 

その後、千葉県の県立船橋高校について、「高校入試」のモデルとなった高校という記載があることが分かりました(湊さんによる言及ではありません)。

千葉県立船橋高校は野田佳彦さんディーン・フジオカさんの出身校。しかし真偽はいまのところ不明と思っています。

その後、読ませてもらった『ブロードキャスト』も、とても良かったです。単純な言い方になりますが、嫌ミスでないこんな作風もあるのかと・・。

 

 
 
 
 
 
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そして『母性』。

こちらはやはり怖い人々が登場しました。「母」というもののゾクッとする描かれ方。それが戸田恵梨香さん永野芽郁さんらの出演で描かれるとはーー。2022年の映画も公開されました。

***

以上、今後もどんな作品が今後も生み出されるか想像もつきません。そんな湊かなえさんの出身校について、でした。

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