味わいある熟年俳優、エンケンさん
遠藤憲一さんは、バイプレイヤーというより、もうあらゆる場面で活躍されるマルチな俳優さん。エンケンさんで知られます。東京都の出身で、中学までは野球をやっていました。横浜の私立高校に入学しますが、一年生で退学したとのこと。
横浜商工高等学校 ⇒ 進学せず
横浜商工高等学校は現在、横浜創学館高等学校となっています。
高校中退後はアルバイトを転々としたり劇団の「無名塾」合格して、しかし辞めたりしながら、結局22歳のときにドラマデビューしました。
その風貌から40代までは悪役として知られていました。2010年の朝の連続ドラマ『てっぱん』でヒロインの父親役で登場した時は、たしか「こんな顔で朝から・・ですが」みたいなコメントをご本人が語っていました。
現在は独立して、奥さんが社長兼マネージャーを務めています。奥さんには頭が上がらないというようなエピソードは結構、伝えられています。
二宮: 遠藤さんは昔から俳優志望だったんですか?
遠藤: いやいや。高校も中退してアルバイトをコロコロしていましたから……(苦笑)。学校を辞めると、どうしても持続力がなくなって、せっかくアルバイトを見つけても、ちょっと嫌なことがあるとすぐ辞めてしまう。それで、また新たなバイトを探す。そんな辞めグセがついた生活を1年くらい続けていました。
ところが、ある時、ふと見た電車の中吊り広告でタレント養成所の募集広告が目に留まりました。芸能界に興味は全然なかったんですけど、「こういうのも募集してるんだ」と、軽い気持ちで飛び込んだら受かったんです。劇団に入って舞台に出てからですよ、芝居が面白いと思い始めたのは。
(中略)
二宮: そのタレント養成所では、他にも有名になった方がいたのですか?
遠藤: 結構いますよ。有名どころでは松平健さんも所属していました。僕と同時期では三原じゅん子ちゃんですね。
(遠藤憲一「お酒が切り拓いた新境地」http://www.ninomiyasports.com/archives/12830 より)
遠藤憲一(えんどうけんいち)
生まれ:1961年6月28日
出身:東京都
1977年:(推定)横浜商工高校入学、退学
1983年:『壬生の恋歌』で俳優デビュー
1985年:『誇りの報酬』第3話
1990年:舞台女優の奥さま、昌子さんと結婚
1993年:『愛しの刑事』小西役
2002年:『突入せよ! あさま山荘事件』
2009年:『湯けむりスナイパー』初主演
2010年:『てっぱん』村上錠役
2013年:『プレミアムドラマ かすてぃら』主演
2015年:『Dr.倫太郎』『ヤメゴク〜ヤクザやめて頂きます〜』『不便な便利屋』『民王』
2016年:『真田丸』上杉景勝役
2017年:『バイプレイヤーズ』本人役
2018年:『西郷どん』勝海舟役、『家族の旅路』柳瀬光三役
2019年:『それぞれの断崖』、『私のおじさん〜WATAOJI〜』
2020年:『竜の道 二つの顔の復讐者』、『私刑人〜正義の証明〜 』
その他、出演等多数、多数、
*略歴は当サイト独自のまとめであり、公式発表ではありません。
来週3月3日の #文化放送 『なかじましんや 土曜の穴』 SPウィーク!「3月3日、歌姫祭り!リクエスト特集」です。ゲストは俳優の「遠藤憲一」さんです。 メールは ana@joqr.net まで!■https://t.co/ugUch6yDMa #joqr #土曜の穴 pic.twitter.com/PkhjRufjgR
— 文化放送『なかじましんや 土曜の穴』 (@doyo_ana) 2018年2月24日
横山めぐみさんが2018年のドラマ『家族の旅路』に出ましたが、遠藤憲一さんは同作にてまさにメインです。
いかついだけでなく、言いようのない秘密をかかえて家族を守ろうとしている「父」としての柳瀬光三役。静かな、抑制された表情が素晴らしいです。
柳瀬の過去シーン👀
カツラのシーンは回想です✨放送は今夜11時40分から#家族の旅路#土ドラ#滝沢秀明#遠藤憲一 pic.twitter.com/jV4FkfjaGW
— 家族の旅路(オトナの土ドラ) (@tokaitv_dodra) 2018年2月17日
遠藤憲一さんの出身高校は横浜商工高等学校
横浜商工高校は遠藤さんが入った当時は、荒れていたようです。2003年4月から現在の校名の横浜創学館高等学校になりました。
設立は1958年という私立の共学高校。
甲子園出場までは未だいかないけれど野球が強いそうで、出身者にはプロの野球選手が多数います。
また、同校の出身者ではありませんが、この地域の出身者である小田和正さんが作詞作曲した愛唱歌「遥かな想い」が校歌となっています。
所在地:神奈川県横浜市金沢区六浦東1-43-1
金沢区ですが、100メートルも向こうは横須賀市。関東学院大学のキャンパスにも近い同校。
上記のように遠藤憲一さんは、高校に入ったもののツッパリの生徒が多かったとのこと(もちろん当時の話です)。
また、教科書を机に入れたままにして焼かれてしまい、教科書を買い直すこともせずにいるうち学校が嫌になって高1の2学期で退学してしまったそうです。
遠藤憲一さんの出身大学はなし
高校を中退した遠藤さんは、その後劇団などの活動から徐々に活躍していき、大学へは進学していません。強面の風貌に期待が寄せられ、極道物で悪役を演じてきました。
近頃では、「民王」でも、いかつい父(首相)と、気の優しい息子と入れ替わって身体だけ父のままの息子役、とを見事に演じ分けて素晴らしい演技と思いました。
2017〜2018年の朝ドラ「わろてんか」にも登場し、関連インタビューでは次のように語っています。
職質経験については日中に東京・新宿の雑踏の中ですれ違ったパトカーが急ブレーキをかけ、中から警察官2人が飛び出てきたこともあり、遠藤がかぶっていた帽子を外して俳優であることを示したシーンを身ぶり手ぶりで紹介。
「こんな人がいっぱいいる中で何で俺なんですか?」と逆に問いかけたら、「パトカーを見る目が鋭かった」と返されたという。
(強面の遠藤憲一、職質体験は有名になっても年1度「パトカー見る目が鋭い」2017.10.06デイリースポーツより)
2018年2月には撮影中だった『バイプレイヤーズ 〜もしも名脇役がテレ東朝ドラで無人島生活したら〜』で大杉漣さんが急死されるという出来事がありました。遠藤憲一さんの女装姿も、なんともいえない味を出していました。出演の皆さんは御存知、他に大杉漣さん、田口トモロヲさん、寺島進、松重豊さん、光石研さん でした。
遠藤憲一さんが無名塾に?というのは、しかも、すぐ辞めたというのは何とも、もったいないというか、インパクトがありました。下記は、『サワコの朝』に出演し初対面の阿川佐和子さんと対談した時の記事。
実は20歳の頃、俳優養成所の無名塾に合格したものの10日で辞めるなど、自分に合わないと思ったら続かない性格だったという遠藤。
22歳の時にドラマ『青が散る』(TBS)で連ドラデビューした当時は、「撮影の合間に、共演者やスタッフと一言も話せないような役者だった」と懐かしい映像を振り返りながら、俳優として駆け出しの頃の思い出を語る。
(https://dogatch.jp/news/tbs/57310/detail/ より)
辞めた理由が「朝が早いことに耐えられませんでした」というのは、なかなかですが・・・、それでも結局は大成された遠藤さんです。
強面の刑事、頑固な父親・・・などのキャスト、役者さんを考えるとしたら、素人から見ても、候補の筆頭に遠藤憲一さんが浮かぶような昨今です。
強いだけでなく、静かな気弱な役柄を演じるときに、可愛いと言っては失礼ながら、演技の奥深さを感じさせてくれるエンケンさんは、あらためて偉大だと思います。
若い頃、
松村雄基さんっぽい#遠藤憲一 #あさイチ pic.twitter.com/bmlSRIKTLI— 😎アストラル・ホボノーマル銀八さん (@toyodaginpachi) February 25, 2021
2021年3月7日には、遠藤憲一さん主演の、東日本大震災に関連したドラマ、「星影のワルツ」が放映されます。実話とのこと。津波にのまれ、60歳男性が海上を43時間漂流したという過酷な体験となっています。