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人気作家の宮下奈都さんは福井在住
宮下奈都さんの学歴と出身校について。
宮下奈都さんは福井出身の小説家。本屋大賞を受賞した『羊と鋼の森』が映画化され、デビュー作の「静かな雨」も映画化されたという注目作家となっています。
作家活動は、3人目のお子さんを妊娠中に始めたということが話題となります。そこを質問されると「ホルモンのせいで」と答えているやり取りが印象的でした。
宮下奈都さんは、高校まで福井で過ごし、福井県の公立校、高志高等学校を卒業後上智大学文学部に進みました。
福井県立高志高等学校 ⇒ 上智大学
上智では文学部の哲学科でした。作家デビューが母親になってからということで、高校時代、上智の学生時代はどうだったか・・と気になるます。しかしやはり「本」との接点は、もっと幼児からあったようです。
「作家の読書道」というインタビューで宮下さんは以下のように答えていました。
――幼い頃って、どんな本を読んでいたか憶えていますか。
親が本を読ませたいと思ってくれていたようで、子供のための本が家にいっぱいありました。絵本はすごく読んでいたんですが、
(中略)
とにかく小学校にあがる前はそれを繰り返し繰り返し読んでいました。クマの子がお留守番をする話があって、私がそれを読んでは泣いていたらしいんです。「クマの子の気持ちになっている娘」という説明がついた写真が残っているんです(笑)。
(中略)
――絵本の次には、どんなものをお読みになっていたのでしょう。
岩波書店の児童向けのシリーズはすごく読みました。『秘密の花園』とか『メアリー・ポピンズ』、「ドリトル先生」シリーズ、『ツバメ号とアマゾン号』とか。あとは『大きな森の小さな家』や『赤毛のアン』のシリーズも。「アン」のシリーズは、母が持っていたんです。
(中略)
――3年生で一段落ついた後は、読書生活は変わったのですか。
高学年になるとアガサ・クリスティーを読み始めました。これも母が文庫で持っていたんです。『メアリー・ポピンズ』までの読書とは違って、どれだけ驚けるか、ショックを受けられるかを楽しみにしていました。
(http://www.webdoku.jp/rensai/sakka/michi109_miyashita/index.html)より
ということで引用が長くなりましたが、小さい頃から本に興味があったこと、さらに、家庭環境というか親御さんの環境づくりがやはり大きいのかと、改めて感じます。
『親が本を読ませたいと思ってくれていた』というのは、偉大な素地となったことでしょう。
さらに、中・高生のころに読んだ読んで印象に残っているのは、谷崎潤一郎の『細雪』、山本周五郎の『柳橋物語』、川端康成の『伊豆の踊り子』などだそうです。
細雪は、じつはじつは現代読んで面白いと(当然?)、読書好きの人に力説されたことがあります。余談。
この3冊は何度も繰り返し読んだとのこと。
宮下奈都さんは福井で育ち、大学時代を経て 現在も福井在住で、福井新聞に「薫る言葉」を連載しています。
宮下奈都(みやしたなつ)
1967年1月2日生まれ
出身:福井県福井市
1973年:(推定)小学校入学、6歳
1979年:(推定)中学校入学、13歳
1982年:(推定)高志高校入学
1985年:(推定)上智大学入学
1989年:(推定)上智大学卒業
2004年:「静かな雨」文學界新人賞佳作入選
2010年:「よろこびの歌」が第26回坪田譲治文学賞の候補となる[8]。
2012年:『誰かが足りない』本屋大賞第7位
2016年:『羊と鋼の森』本屋大賞受賞(直木三十五賞候補)
2018年:6月映画『羊と鋼の森』公開
『とりあえずウミガメのスープを仕込もう。』
2020年:『静かな雨』映画化
その他著作多数
*略歴は当サイト独自のまとめであり、公式発表ではありません。略歴中の学校関係などに添えた年齢は、およそ誕生日を迎えた時点での「◯歳」を示しています。
宮下さんの誕生日のデータはhttps://straw-wara.net/category/literature/year_1967.html より
ピアノ調律師の物語「羊と鋼の森」の世界を、実際に耳で👂
— 日々URALA | 福井の旬を一瞬でお届け! (@URALA_TODAY) December 8, 2020
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太賀×衛藤美彩で「静かな雨」映画化、監督は「四月の永い夢」の中川龍太郎(コメントあり)https://t.co/86VQDVrmns
— 映画ナタリー (@eiga_natalie) June 4, 2019
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宮下奈都さんの出身高校は福井県立高志(こし)高等学校
福井県立の高志高校は、現在、正式名が「福井県立高志中学校・高等学校」となり、中高一貫校となっています。
高志(こし)の名は、北陸地方の古代名称である越に由来するとのこと。 併設型中高一貫校となったのは2015年のことなので、もちろん、宮下さんは高校から。
高志高校の創立は、1948年にのこと。
県立工業学校と県立農業学校が統合されて福井第二高等学校として始まりました。
1956年に普通科のみの高校となり、1957年には福井県立高志高等学校と名称も変わりました。(それまで一時的に福井県高志高等学校)
1980年から、福井県立藤島高等学校と2校による学校群選抜入試制度が導入されたそうですが、宮下さんの受験の時期を計算すると、その時期に該当しそうです。
現在福井県の高校受験は全県一学区制となり、高志高校にはかつての区域外からの通学性も増えているとのこと。
所在地は福井市内です。
福井県立高志中学校・高等学校
所在地:福井県福井市御幸二丁目25-8
福井城跡にも、JRの福井駅にも近い街なかと言えそうです。
福井県立高志(こし)高等学校の出身者には、現福井市長の東村新一氏、元福井市長の酒井哲夫氏らがいます。
宮下さんの他に、小説家の雀野日名子さん、中村理聖さんがいます。漫画家の林ふみのさんも同校出身。
宮下奈都さんの出身大学は上智大学
宮下さんが入学したのは上智大学の文学部の哲学科。
国文科ではないか?と、ちょっと意外な気がしてーー。以前は大学によっては哲学科の中に史学専攻があったり、分類が多様だったので、その故かとも思ったのですが、違うようです。
つまり正面から「哲学」を選んだとのこと。
上に引用したインタビューの続きで、宮下奈都さんは、高校時代にニーチェの『ツァラトゥストラかく語りき』を読み、大学は哲学科にいこうと思ったと語っています。
しかし進学してから、哲学は分からないと思った様子です。ハイデッガー等は時間をかけると理解できるとして、カッシーラーの『人間』など皆目、理解できない。ちなみにその本は記念にとってある、というのがユニークですが、
ともかく次第に、読みたいと思う本を多読するようになった宮下奈都さんでした。
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26歳ころ、丸の内に勤務の頃から『日本文学史』を参考に時系列で、本を読み、すると自分が生まれた年に刊行された大江健三郎氏の『万延元年のフットボール』を読んで面白くなった・・
というわけで、大学時代は専門の哲学を、分からないと言いながらも、他の専攻の者からみると充分に専攻していたということでしょう。
上智大学は外国語学部のステータスが昔から知られています。
ちなみに2021年春の受験に限っていうなら、これまで大学独自の個別試験のみで入学試験を行ってきた上智大学が、大学共通テストも利用するなど受験方式に変化があり、今後の行方が注目されるところでもあります。

上智大学の出身者には、政治家では内閣総理大臣経験者では細川護煕氏がいますし、猪口邦子さん、野田聖子さん(自民党)、玄葉光一郎さん(立憲民主党)、石井苗子さん(日本維新の会)らがいます。
ミキモト元代表取締役の御木本豊彦氏や、エスビー食品の山崎明裕市など財界人も多く輩出してきました。
作家では井上ひさしさんや安藤和津さん(安藤サクラさんの母)、久田恵さん、諸田玲子さん、俳優の佐戸井けん太さん、森迫永依さん、吉田鋼太郎さんらがいます。
上智大学
所在地:四谷キャンパス:千代田区紀尾井町。
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宮下奈都さんの映画化作品『羊と鋼の森』、『静かな雨』
冒頭のように宮下奈都さんは、本屋大賞を受賞した『羊と鋼の森』が2018年に映画化され、さらにデビュー作の『静かな雨』も2020年に映画化されました。
『羊と鋼の森』(ひつじとはがねのもり)は2018年の6月に公開されました。
主演の外村直樹役は山﨑賢人さん、柳伸二役は鈴木亮平さん、双子役で上白石萌音さんと上白石萌歌さんの姉妹。他に堀内敬子さん、三浦友和さんらの出演でした。
『羊と鋼の森』の映画は2020年12月現在アマゾンプライムで視聴できます。アマゾンプライムは月額500円または年額4900円で、ご存知のようにかなりの映画とドラマを視聴可能。
『羊と鋼の森』
— 聖★お姉さん(映画評) (@kakeochi_kibou) December 5, 2020
高校のピアノを調律してくれたステキ調律師に憧れて、自分も調律の道を歩みはじめた青年=山崎賢人くんが、仕事を通じて成長していきます。雪深い北海道と「若者、ピアノの音と向き合う」みたいなポエミーな描写がすごくよく合ってました。
(続く) pic.twitter.com/ooiTPyxfhD
それにしても卒業後の宮下奈都さんの「自分の生まれ年に刊行された本から」読んでいくという読書方法は参考になりそうです。
東京在住の間に結婚され、子どもの頃に遊んだ空き地に家を建てて現在も福井在住という、ステキな暮らしーー。ご主人も、読書好きの方のようです。
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以上簡単ですが、小説家の宮下奈都さんの出身校についてでした。